2010年11月29日月曜日

裁判員裁判:福島?いわきの強盗殺人 検察、無期を求刑 /茨城

 ◇弁護側は懲役30年主張
 福島県いわき市の山中で那珂市の不動産会社社長、石川光枝さん(当時59歳)を殺害したうえ金を奪い、強盗殺人などの罪に問われた福島県いわき市、無職、佐藤文彦被告(49)の裁判員裁判2日目が17日、水戸地裁(河村潤治裁判長)で行われ、検察側は「殺人は計画的で凶悪」と述べ無期懲役を求刑。弁護側は「衝動的な事件だった」として懲役30年が相当と主張し結審した。18日は評議のみ行われ、判決は19日午後に言い渡される。
 公判では石川さんの娘が意見陳述を行い「(佐藤被告に)同じような思いをさせてやりたい。死刑を望みます」と述べた。佐藤被告は「死刑で償うべきと思う」と謝罪した。
 公判は計画性の有無が争点となり、事前にナイフを購入した意図や、佐藤被告が取り調べ段階で「当初から殺そうと思った」と計画性を認めた供述調書の有効性が争われた。
 検察側は論告求刑で、「隠し持ちやすい」ペティナイフを事前に購入していることなどから、供述調書は「合理的で自然」と指摘。これに対し弁護側は、ナイフ購入は脅迫目的で、小さなペティナイフ(刃渡り約12センチ)であることから殺意がないのは明らかであり、計画性を認めた供述は「検察と警察の誘導があり信用性はない」と主張した。
 被告人質問では、裁判員6人全員が質問。石川さんの娘も「母親が同じことされたらどういう気持ちになるか」と質問し、佐藤被告は「殺してやろうと思うほど憎いと思います」と答えた。【杣谷健太】

3月18日朝刊

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引用元:ロハン(新生R.O.H.A.N) 専門サイト